米の糠の効能のすばらしさを、見抜いた人

小糠そのものにしろ、糠漬けにしろ、健康や健脳に役立つ成分が多いから、丈夫になり、
イデアも次々と出てきて、自信がつきチャレンジ意欲も湧いてくるでしょう。
 これほど貴重な精米時の副産物も、江戸時代には一般的にあまり見向きもされず、廃棄
物同然でした。
 しかし、米の糠の効能のすばらしさを、見抜いた人もいたのです。そのひとりが、江戸時代初期の沢庵禅師(一五七三⊥六四五)。

沢庵禅師は「剣禅一致」の思想を、将軍家の剣術師範として有名な柳生宗矩(一五七一-一六四六) に説くほどだから、性格的にはきわめて豪気なところがある反面、詩歌、書画、茶道をよくし、枯淡の境地の持ち主でもあったのです。